いろんな服に使われている素材「トリアセテート」。
とても扱いやすい生地で、年中着れる素材でもありますが、特に夏服に多く見られることが多いです。
そんなトリアセテートとはどんな素材でどの季節が最適なのでしょうか?
また、洗濯するとしわになりやすいと聞きますが本当なのでしょうか?
そこで今回は、トリアセテートとはどんな素材なのか、最適な季節は夏だけなのか、洗濯するとしわになりやすいのか紹介していきます。
トリアセテートとは
トリアセテート長繊維は、昭和42年にアメリカ、セラニーズ社からの技術導入により、三菱レイヨン(株)において「ソアロン」として生産を開始し、婦人衣料を中心に確実に拡大しています。
トリアセテートは、天然のセルロースを原料とし、酢酸で作用させて作られた半合成繊維です。
アセテート繊維は、絹のような光沢と感触が特長で、一般的に、レーヨン、ポリエステルなど他の繊維と複合することで、婦人服地となります。
トリアセテートの特徴
メリット
- シルクのような美しく上品な光沢
- しっとりと柔らかい肌触り
- 美しいドレープとシルエットが表現できる
- 熱を加えると、その形が固定される性質があり、プリーツセツトなどに有効
- すばやく乾く
デメリット
- アルカリに弱い性質
- 自動車や石油ストープの排気ガスなどにより、変色・退色する事がある
- マニキュアの除光液などのシンナーが含まれる溶剤により、溶けて穴が開く可能性がある
トリアセテートの適した季節は夏?
トリアセテートの特徴に接触冷感性が有り、ムレやベトつきが非常に少ないことが挙げられます。
また、特有な肌触りで清涼感が保てます。
このトリアセテートを夏物の服に混紡することで、清涼感がグッと増し、より快適に着用頂く事が出来ます。
ですので、夏に適していると言えるでしょう。
トリアセテートに似た「アセテート」については『アセテートの洗濯方法や特徴とは?縮んだりしわになりやすいの?また季節はいつが最適かもご紹介!』の記事で紹介していますのでチェックしてみてください!
トリアセテートは洗濯するとしわになりやすい?
トリアセテートを普通に着用する時はしわになりにくいのですが、洗濯するとしわになりやすくなります。
特に、脱水のときについたしわがとれにくいので気を付けなければなりません。
すすぎが終わったら一瞬だけ脱水にかけてすぐに洗濯機を止め、水がビタビタとしたたり落ちるような状態で乾かせばしわになることはありません。
似た生地の「レーヨン」がしわになった時は『レーヨンがしわになった時のアイロンがけの正しい方法とは!どの季節に合う?特徴もご紹介!』の記事を参考にしてみてください!
トリアセテートの洗濯の仕方
トリアセテートはアルカリに弱い性質なので、間違っても石鹸やアルカリ性の粉末洗剤を使ってはいけません。
洗剤を使うなら、やはり中性洗剤を選んだ方が失敗が少ないです。
それと漂白剤を使う時は、液体酵素系のものにしたり、白い生地であるなら還元系のものを選びましょう。
洗濯手順
① 40℃以下のぬるま湯を使ってやさしく押し洗いしてください。
また、ブラシ洗いやつかみ洗いをするのもおすすめです。
② たっぷりに水でよくすすぎます。
③ 仕上げ剤と柔軟剤を薄めに水に溶かし、衣類を10分ほど浸け込みすすぎます。
④ 水にぬらした状態でしわを作ると取れにくいという特徴を持つ素材なのでかるく脱水機をかけ濡れたまま影干しします。
もし、しわになってしまった場合は
トリアセテートは熱に弱いため、基本的には「低温」でアイロンをかけます。
80〜120℃程度の低〜中温で、当て布をしてからアイロンをかけます。
スチームアイロンは控えましょう。
まとめ
今回はトリアセテート素材について調べてみました。
トリアセテートは、シルクのような美しく上品な光沢でしっとりと柔らかい肌触りがあります。
それに接触冷感性があるため、夏に着用すると清涼感がグッと増し、より快適に着用することができます。
洗濯する時はしわにならないように注意が必要ですが、今年の夏はトリアセテートが混紡されている服を取り入れてみてはいかがでしょうか。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。