ゼリーやようかんを作る時に使うゼラチンや寒天は、液体を固める時に重要な働きがあります。
このゼラチンや寒天には固めるという役目は同じでも、成分や原料、使い方などが違ってきます。
そこで今回は、ゼラチンと寒天はどんな原料で作られているのか、どんな成分が含まれているのかを詳しく説明します。
また、またどのような料理に向いているのか使い方についても紹介します。
ゼラチンと寒天の違いは?
ゼラチンと寒天は液体を固める働きがあります。
しかし、その固まる具合の食感が違ったり、使い方や成分、原料も違ってきます。
ゼリーや水ようかんを作る時に使うアガーについては、『アガーが固まらない時必見!原因や修復の方法とは?』の記事をチェックしてみてください!
ゼラチンと寒天の使い方の違い
ゼラチン
ゼラチンには、粉ゼラチンと板ゼラチンがあります。
板ゼラチンは溶かす前に一度氷水に1~2分位つけてふやかした後、液体の全体量に対して2~2.5%程度のゼラチンを50~60度のお湯で溶かします。
粉ゼラチンは、温めたお湯に入れて溶かします。
寒天
寒天には、粉末寒天と棒寒天、糸寒天があります。
棒寒天は適当な大きさにちぎり、糸寒天はそのままで2~3時間水に浸してふやかします。
その後、水に対して1~1.5%位の寒天を入れ2分くらい加熱し溶けたら裏ごしします。
裏ごしすることでなめらかな仕上がりになります。
粉末寒天は、溶かすだけで裏ごしする必要はありません。
ゼラチンと寒天は成分と原料の違い
ゼラチン
ゼラチンの成分は、主としてたんぱく質であり、 牛や豚の骨や皮に含まれているコラーゲンに熱を加えて抽出したものです。
コラーゲン由来なので、美肌にも良いとされ、高タンパク質、低脂肪で、消化吸収も良く、健康維持にも効果が期待できます。
寒天
天草やオゴノリなどの海藻からできていて、80%以上が良質の食物繊維からなっています。
食物繊維は、体内で消化吸収されないため、おなかの調子を整える働きがあり、便秘などが解消されます。
ゼラチンと寒天の食感の違い
ゼラチン
ゼラチンは、口どけや弾力性、粘性が強く、やわらかくプルンとした食感が特徴です。
そのため、ゼリーやムース、ババロアなどにおすすめです。
ゼラチンは、20℃以下で冷やすと固まり、常温25℃くらいで溶けて型崩れしてしまうので夏場は注意が必要です。
寒天
寒天は、38℃以下に冷ますことによって固まります。
凝固力や歯切れがよく、ほろっと崩れ、なめらかな食感が特徴です。
寒天はゼラチンと違って常温で固まり、85℃以上にならないと溶けません。
そのため、ようかんやあんみつなどの和菓子におすすめです。
まとめ
ゼラチンと寒天の違いとは?使い方や成分、原料についてもご紹介!
- ゼラチンは動物性のコラーゲンを抽出したたんぱく質で、寒天は海藻を原料にした食物繊維である
- 水でふやかした後、お湯で溶かすが、寒天はその後、裏ごししなければならない
- ゼラチンは20℃以下で固まり常温で溶けてしまうが、寒天は常温でも溶けない
- ゼラチンは、ゼリーなどのぷるっとしたものに向いているが、寒天はようかんなどの硬め歯切れの良い物に向いている
今回はゼラチンと寒天の違いについて調べてみました。
ゼラチンと寒天の違いが分かっていただけたのではないでしょうか。
同じ液体を固めるゼラチンや寒天でも、ぷるっとのど越しの良い食感にするにはゼラチンを、少し硬めの歯ごたえのある食感にするには寒天と使い分けてみてはいかがでしょうか。
ゼラチンについて詳しくは、『粉ゼラチンと板ゼラチンの違いとは?重量換算は同じ分量で良いの?』の記事で紹介してますのでこちらもチェックしてみてくださいね!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました。少しでもあなたのお役に立てたのなら嬉しいです。